著者:黒田 尚子さん
・約四半世紀(25年)ファイナンシャルプランナー、CFP1級FP技能士
・1969年生まれ。立命館大学法学部卒業後、92年に日本総合研究所に入社。
・現在は、各種セミナーや講演、執筆、個人相談を中心に幅広く行う。
・主な著書に『がんとお金の真実(リアル)』『親の介護は9割逃げよ』『病気にかかるお金がわかる本』等がある。
いつになってもお金が貯まらない。頑張って稼いでもいつの間にかなくなってしまう・・・
そんなときは『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか』を読むのをおすすめするよ! 身近でできることが沢山書かれているから読んで実践してみてね!
本書でこんなことが分かります!
・貯金が貯まらないのは日々の行動の中に原因があった!
・お金を目的、増やそうとすると貯まらない!
記事の信頼性
【結論】お金を貯めたければ、本当に大事なものを見極る
私なりに、『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか』について、ギュッと凝縮してまとめました!
それでは、いきましょう!
第1章 部屋を片付ければお金が貯まる(日常生活編)
黒田尚子さんがFPとして独立して20年超の間、様々なお宅を訪問して、家計相談をしてきました。そこで確信したことが「お金を貯めている人は部屋が片付いている」という点だったそうです。
部屋を片付けることと貯金をすることは、共通点があるといっています。
それは、モノを適正量まで減らして、一定の収納の枠に入れる点です。
ではなぜ、部屋を片付けるとお金が貯まるようになるか、それは、「見える化」されるからです。
片付ける→見える化される→スッキリ空間の心地よさを覚える→モノの適正量が分かる→『本当に必要なモノ』と「好きなモノ」がわかる→お金遣いに無駄がなくなり、家計にゆとりが出る→お金が貯まり始める
黒田尚子さんは、20代の頃、ひとりで世界一周旅行をしました。
様々な気候の国に行くと、暑い場所もあれば寒い場所もあり、基本的には3泊4日分の衣料や雑貨で十分だという結論に至り、スーツケースひとつで旅行している身にとって、荷物が増えても邪魔なだけ。と気づいたそうです。
「モノの適正量」を把握し、最低限のモノで暮らす。今あるもので代用できないか、どうしても必要になった時にだけ買う選択肢を持ってみてください。
部屋の状態だけでなく、冷蔵庫、クローゼット、財布の中身など、ひとつずつチェックしてみましょう。
第2章 お酒はコンビニで買えばお金が貯まる(お金の使い方編)
筆者は、買い物の回数を極力減らすことをおすすめしています。
「無買いデー」を作り、家計簿をつける手間と時間を節約することができます。
ただし、売値の安いスーパーですべてのものを買ってしまうと落とし穴があります。
その”あるもの”とは、お酒です。いくら購入単価が抑えられてても、結果的に多くのお金を失います。
お酒が大好きな人にとっては、「たくさんあるからもう1本」となることは容易に想像できます。
あえて、購入単価の高さを逆に利用して買いすぎ・飲みすぎを防ぐという考え方にします。
値段にこだわりすぎた結果、時間やそれ以外の大切なものを無駄遣いすることにならないように注意しましょう。
第3章 貯金をやめればお金が貯まる(お金の増やし方編)
「収入が低いからお金が貯まらない」は勘違い
金融広報中央委員会が発表した調査によると、2020年の金融資産がない世帯は、2人以上世帯で約16%、単身世帯で約36%にのぼります。
注目すべきは、いわゆる金融資産非保有世帯は、年齢や年収が高くても一定数存在するということといいます。
例えば、2人以上世帯の場合、40代~50第でも13%いますし、年収1,000万円以上でも約4%~5%は金融資産がないと回答しています。
「収入が多くても貯まらない家は貯まらず、少なくても貯まる家は貯まる」という実態が見え、お金が貯まる人とそうでない人の差は、「収入」ではなく、「お金に対する意識の高さ」にあったという点です。
自己投資も大切な投資
投資というと、金融商品を購入して、運用することと考えている方が多いでしょう。投資とは、あなたの持つエネルギーを投入し、将来、何らかのお返しをもらうもの。つまり、自分への投資も立派な投資なのです。
最近、注目されているのが、「リカレント教育」です。
本来は、義務教育が修了した後、教育と就労を交互に繰り返す教育システムのことです。
日本では、働きながら主体的に学ぶことや、学校以外での学びを含む言葉として、広く使われています。
スキルアップをして、専門的なスキルを身につけ、キャリアアップやキャリアチェンジ、年収増が見込めることです。
学生の間の勉強は自分のため。社会に出てからの勉強は自分と社会に還元するために行うもの。一生を通じた継続的な自己投資は欠かせません。
第4章 健康を大事にするとお金が貯まる(備える編)
健康には5,000万円の価値がある
日本人の寿命が延び、働く期間も長くなる中、健康の価値がこれまで以上に高まっています。
コロナ禍を経て、老若男女問わず、どんな人にとっても大事なのが健康です。
黒田 尚子さんは、健康の良し悪しによって「経済的価値」がどう変化するのかシミュレーションしました。
その結果、現役時代から病気がちで、持病の治療や投薬、脳卒中などを発症し、85歳で死亡した際、約5,000万円の経済価値が算出されました。
最悪なケースでこのようなことが起こってしまうのです。健康を維持することは自分への投資にもなります。
資産作りのひとつと考えましょう。
第5章 家との向き合い方を変えればお金が貯まる(ライフイベント編)
結婚はコスパが悪いは勘違い。実は+47万円のメリット。
「結婚はコスパが悪い」と思い込み、結婚しないときめつけていたならもったいない話です。
支出面から考えてみると、家賃や食費、水道光熱費などの生活コストがシングルのときと比べて単純に2倍になることはありません。
また、家事なども分担にすることで一人あたりの負担を減らすことができます。
収入面でも、共働きなら世帯収入は増えます。仮に、どちらかが病気やケガで働けなくなっても、もう一方が家計を支える安心感も生まれるはずです。
また、税制上有利になったり、家族手当がついたりする点もあります。
もちろん、夫か妻がリストラされたり、病気やケガで働けなくなったりして収入が激減するなど、経済的な安定という前提条件が崩れることで夫婦関係が破綻する可能性があるかもしれません。
しかし、そうでなければ、経済的な不安に関しては、夫婦で力を合わせることで解決できるケースがほとんどと筆者はいいます。
経済学者のニック・ポータヴィーによる計算では、結婚は自らの年収の+約47万円分の幸せに換算できるようです。
第6章 SNSを控えればお金が貯まる(人間関係編)
SNSでいいねを欲しがる人ほど、無駄遣いしやすい。
セールスフォース・ジャパンが実施した調査では、承認欲求がSNSの利用者にどのような影響を与えるかについて分析しました。
年齢が若いほど、「承認の数」、年齢を重ねるほど「承認の相手」をそれぞれ重視します。
そのため、60代の人は、人間関係がほぼそのまま反映されるFacebookをよく利用していています。
「いいね!」の快楽にとりつかれると見栄消費をしやすくなる
SNSで「いいね!」を欲しがる人には、無駄遣いしやすい傾向があると筆者は言っています。
承認欲求が強い人は、「いいね!」をもらうだけを目的にモノ消費、コト消費をし、それを投稿しがちです。
イギリスの歴史・政治学者のシリル・ノースコート・パーキンソンは、「支出の額は収入の額に達するまで膨張する」という法則を提唱しました。いわゆる「パーキンソンの法則」のひとつです。
幸福度の研究において、リアルな人間に会う回数を増やすと幸福度が上がりますが、SNSは、接する時間が増えるほど幸福度が低下することが分かっています。一定の距離を保ってツールとして使用することがポイントだと言えます。
まとめ
本書を読むことで、日々の生活の中で当たり前に思っていたことが、間違っていたことに気づかされる場面がありました。部屋は自分自身を写し出す鏡であり、整理整頓と貯金の共通点を教えてくれています。まずは、目の前にあることからひとつずつ見直してみてはいかがでしょうか?本書では、お金を目的にした縛られた人生にするのではなく、幸福をもたらす行動についても学ぶことができます。ぜひ、手に取って読んでみてください。
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