「渋沢 栄一」という人の名前をよく耳にするけど、どのような人だろう・・・
そんなときは、渋沢栄一が著した「論語と算盤」の本をおすすめするよ!
本記事では、こんなことが分かります!
・渋沢栄一の功績 1万円札の顔となる理由
・渋沢栄一が私たちに伝えたかったこと
記事の信頼性
それでは、早速、解説していきたいと思います!
渋沢栄一 何した人
江戸時代末期に農民から徳川慶喜の一橋家に武士として取り立てられ、慶喜の将軍就任にともない幕臣となり、パリ万博でも活躍した。のちに明治政府で官僚も務めました。
造幣、戸籍、出納など様々な政策立案を行い、退官後は実業界に転じ、第一国立銀行(現・みずほ銀行)や東京商法会議所(現・東京商工会議所)、東京証券取引所といった多種多様な会社や経済団体の設立・経営に関わりました。
そのうち企業は約500社にもおよび、「日本資本主義の父」と称されます。
同時に、東京養育院等の福祉事業、東京慈恵会等の医療事業、商法講習所(現:一橋大学)などの実業教育、東京女学館などの女子教育、理化学研究所設立等の研究事業支援、国際交流、民間外交の実践等にも尽力しました。
渋沢栄一は、また、日本経済界における慈善活動の先駆者でもありました。1890年には、当時の資産家たちによる「貧民救済の会」を設立し、社会的弱者への支援を行っています。
彼の膨大な書簡や日記は、その時代の社会・経済・文化の背景を知る上で貴重な資料となっており、彼の功績は、近代日本の経済発展に多大な貢献をしたことから高く評価されています。
代表作の『論語と算盤』では、道徳経済合一の思想を広めた人物です。
誰もが知っている有名な企業を始め、500社もの企業の経営に関わっとんでもない偉人ですね。
渋沢栄一 お札 なぜ
新しい一万円札の肖像となる渋沢栄一。
2021年の大河ドラマ『青天を衝け』の主人公として、吉沢亮さんが演じて話題になりました。
栄一が76歳のとき、1916年に著者『論語と算盤』で、「道徳経済合一説」という理念を広めました。
幼少期に学んだ『論語』を拠り所に倫理と利益(=算盤)の両立を掲げます。
経済を発展させ利益を独占するのではなく、国全体を豊かにする為に、富は全体で共有するものとして社会に還元するべきだということを説きました。
渋沢栄一 お札 いつから
新紙幣の発行開始…2024年7月3日
渋沢栄一 大河ドラマ
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
近代日本経済の基礎づくりを果たした渋沢栄一の生涯を描く
天保11(1840)年、武蔵国・血洗島村。藍玉づくりと養蚕を営む百姓の家に、渋沢栄一は生まれた。
おしゃべりで物おじしないやんちゃ坊主は、父・市郎右衛門の背中に学び、商売のおもしろさに目覚めていく。ある日、栄一は御用金を取り立てる代官に理不尽に罵倒され、官尊民卑がはびこる身分制度に怒りを覚える。従兄の尾高惇忠や渋沢喜作とともに尊王攘夷に傾倒、攘夷計画を企てるも尾高長七郎の猛反対にあい、あえなく断念。栄一は逆に幕府に追われる立場となり、喜作と一緒に京へ逃げる。彼らに助け船を出したのは、一橋慶喜の側近・平岡円四郎だった。幕府に捕らわれて死ぬか、一橋の家臣となるか…。「生き延びればいつか志を貫ける」。この選択が、栄一の運命を変え、やがて日本の近代化に向けて奔走していく。
主人公、渋沢栄一役を演じるのは、大河ドラマ初主演となった吉沢亮。制作陣のイメージした「みずみずしくて若々しい渋沢像」を体現できる、高い演技力を持った俳優として抜擢されたという。百姓から幕臣、官僚、そして実業家と、次々にステージが変わっていく13歳から91歳までの栄一を、当時27歳だった吉沢は魅力的に演じ分け、その期待に応えてみせた。栄一の従兄で頼もしい相棒・渋沢喜助役を務めるのは、大河ドラマへの出演は『花燃ゆ』で高杉晋作を演じて以来、2度目となった高良健吾だ。何者でもない青年が栄一と切磋琢磨し、歴史上の偉人へと成長していく姿を好演した。栄一を深い愛と信頼をもって支える妻・渋沢千代に扮するのは『西郷どん』『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に出演し、大河ドラマ常連となりつつある橋本愛。大儀のため、国のために奔走する夫を静かに見守り応援する、芯の強い女性を柔らかな佇まいで表現している。
論語と算盤
論語と算盤 処世と信条
富をなす根源は仁義道徳である。正しい道理の富でなければ、その富は永続できない。世の中に身を置いて道を誤らないようにするためには、まず論語を熟読するとよい。
世の中に逆境というものはあるが、その原因が人為的なのか自然的なのかを区別し対処する必要がある。
自然的ならば天命に従って形勢を観望してくるべき運命の到来を待ちつつ、たゆまず屈せずに勉強をするべき。
逆に人為的ならば「自分が」どうするべきかというように、なんでも自分に顧みて改善していく。
いつでも、論語を通して、正しい道理を学び、よく勉強することが大切ということだね。
論語と算盤 立志と学問
富の向上とともに、精神の向上を常に意識することが必要。
青年時代は、自分が正義と信じていることについては自ら進んで行動するべきであり、できないことはないという意気込みであるべき。
失敗しても、そこから大きな収穫が得られ、ますます自信が生じ、勇気をもって猛進できる。
そうすることで壮年期(社会的に重責を担う働き盛りの時期)に社会に必要な人物となり、個人としても国家の頼りになる人としても信頼できる人物となれる。
自分の長所と短所を詳しく比較考察し、最も長じているところに従って志を決めるとよい。
論語と算盤 常識と習慣
意思が鞏固である上に聡明で有る知恵を加え、それを調和するために情愛を用い、この3つを合わせて大きく発達させて、初めて完全な常識となるのである。
口舌は禍の門である、というが、福の門でもある。ただし、私は必ず心にもないことは言わない。
私は、自己の富、地位、子孫繁栄というものは二の次で、もっぱら国家社会のために尽くしたいということを主意にしている。
偉い人が世に輩出されることも必要だが、私は健全な常識人が多く社会に出ることを望む。
人の行動の善悪を判断するには、その志と行動を推し量って考えなければならない。
人生をかけて努力すべきである。青年、老年と関係なく勉強心の強い国ほど、国力が発展している。特別な時だけでなく、平時に努力を続けることが大事である。
論語と算盤 仁義と富貴
本当に正しい利殖というものは、仁義道徳に基づかなければ、決して永続することができない。
ものを進めたい、増したいという欲望というものは、ブレない道理によって活動するようにしたい。
昭憲皇太后の歌「もつ人の 心によりて 宝とも 仇ともなるは 黄金なりけり」とあるように、仮にも世の中に立って完全な人になろうとするには、まず金に対する覚悟がなければならない。
孔子が言いたいのは、富がいけないということではない。道理を持たない富貴よりは、貧賤のほうが良いが、もしも正しい道理を踏んで得た富貴ならば差し支えないということである。
人はただ自分だけで富を得ることができない。国家社会の助けがあるから富を得て安全に生存することができる。
つまり、富を増せば増すほど社会の助けを受けているわけだから、この恩に報いるために救済事業を行うようなことは、当然の義務であり、できる限り社会のために助力しなければならない。
昔と違い、今は一般人の人格が高まったため金銭に対して卑しいと思う人は少なくなり、立派な方法で収入を図り、善良な方法で金を使う人が多くなった。ただし、富を先にして道理を後にすることのないようにしたい。
金は物の代表であるから、物と同じく貴ばなければならない。金はしっかり集めるとともにしっかり善用するべきである。
論語と算盤 人格と修養
人の真価は、金持ちか名声があるかというよりも、その人が人の世に尽くす精神を持っているか、またそれが結果になっているかと言う点で判定すべきだ。
修養はどこまでやればゴールかというようなものではない。常に中庸(偏りのない、バランスの取れた考え方が肝要である。精神的方面に力をそそぐだけでなく、智識の発達に努めなければならない。
その修養は己ひとりのためでなく、地域、国の発展に貢献するモノでなけれならない。
思うに、修養とは青年も老人もみな修めなければならないものである。
修養と人格を持った人がその地位につくことで完全な成功と言える。
論語と算盤 算盤と権利
個人の富は、国家の富でもある。どうにか国家を豊かにして自分も栄達したいと考えることで、日夜勉強に励むのである。その結果として貧富の差が発生するのであれば、それは自然の成り行きであって仕方がない。
妨害的に人の利益を奪うことはいけない。良心に従って商業するのが肝要であり、自己の商売のために勉強は継続して行わなければならない。
進歩しなければならないのと同時に、悪の競争(他人の利益を妨害すること)はしてはいけない。
私自身は、その仕事が国家に必要であるかという道理に従って行きたいと心がけてきた。
そうすると、自分の取り分は少なくても国家の事業として役立つならば、心は常に楽しんで仕事ができる。
企業の経営を通して、国家に尽くしてきた渋沢栄一の言葉には重みがある。
共通点:現在、日本では1億総貧困になりかけているのが、現状です。よく「格差があると良くない」と言われがちであるが、いかに格差を作り出せるか。いかに優秀な人や企業が誕生しやすい環境が作れるか課題にある。最近の著書では、成田悠輔さんが書かれた22世紀の民主主義がおすすめです。
論語と算盤 事業と士道
第一次大戦後、世界の一等国として存在する日本国が、いつまで欧米心酔の心地でいるのであろうか?
いつまでも自国軽蔑のつもりでいるならば、実に意気地のないことである。
能率、効率がよい、という考え方は、もともとは職工などで使われている言葉だが、これは職工以外でも当てはめて考えることができる。
この時間内にこれだけの業務をこなせる、遅滞なく完全に遂げられる、とすると、その人は同じ時間内にたくさんの仕事ができる、つまり能率がよいということである。
この考え方で使わなくてもよい人を多く使ったり、一度で済むことを人を使って3度走らせるということをしなくて済む。
自分と他人とが互いに注意し、人間を無駄に使わないのはもちろんのことだが、自分自身もどうぞ無駄に使わないように心がけたいと思う。
自分自身の無駄だけに目を向けるのでなく、相手への配慮も大切であるということ。これは、現代を生きる私たちにも通じる考えです。
論語と算盤 教育と情誼
親は自分の思い方ひとつで子を孝行の子にできるし、不孝の子にしてしまうこともある。
私自身の青年期と子に対する経験上、孝行は強いるべきものではなく、自然のままに任せるのがよい。
善良で優れたな母から優秀な人材が多くできるもので、女性教育にもますます取り組むべきである。
また、国の2分の1を女性が占めるのだから、どんどん活用して国家を発展させるべきである。
論語と算盤 成敗と運命
人生の運というものは、自ら努力して開拓しなければ、これをずっと保持していくことはできない。
一見失敗したように見えても、長い目でみれば成功に繋がったり、努力はむだにならないことがある。「人事を尽くして天命を待つ」という言葉の通りである。
勉強、努力とともに、一方では大胆な気力を発揮した活動を行うことで、初めて大事業を完成させることができる。
成功と失敗について論じるよりも、まず誠実に努力すれば、天は人に幸いし、運命を開拓するように仕向けてくれる。
一見失敗と思っても堂々とし、道理に則り一貫した行動を取れば、価値ある生涯を送ることができる。
論語と算盤 まとめ
この本が著された1916年というと、第一次大戦で連合国側で勝者の立場になり、日本が世界の中で存在感を示してきた時期です。
これからますますアジアや世界のリーダーの1つでなるであろう日本の国力を支える経済が、倫理と切り離せないものとする思想。また、個人の富は国を豊かにし、社会福祉にも繋がるものだと記した栄一の思想は、現代でも通じる点があると思います。
日本の紙幣の肖像となる理由は、皆さんお分かりの通り、国家繁栄のために人生を尽くした人物でした。
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1万円札といえば、福沢諭吉です。
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